マルク・ペノ クール・ド・レザン[2019]
Marc Pesnot Coeur de raisin19
タイプ | 白ワイン |
産地 | フランス/ロワール地方 |
品種 | ムロン・ド・ブルゴーニュ(ミュスカデ) 100% |
容量 | 750ml |
「ぶどうのこころ」という可愛らしい名前を授けられたこのキュヴェ。エチケットにはマルクの代名詞とも言えるムロン ド ブルゴーニュの断面が、まるで微笑んでいるかの様に描かれ、こちらも他のキュヴェ同様、香りや 旨味を最大限に引き出す為、低圧力にて12時間かけて丁寧に丁寧にプレスされて作られています。
気軽に且つ爽快な味わいと飲み心地を目指して造られたキュヴェ。
黄色い花をメインとしたフローラルな香りが真っ先に飛び込み、熟した林檎を想わせる爽快さと蜜の様なふくよかな甘みを備えた味わいを感じさせます。酸は穏やかで丸みを帯びており、粘性を感じさせる様なオイリーさと、しなやかで透明感のあるミネラル感を感じられます。
今作2019年は、2018年の弾けるような果実や酸に比べ、熟度は高いが落ち着きのある果実味とそれを支える丸みを帯びた酸が全体をまとまりのある味わいにしているため、より完成度の高いものに。
余韻には花梨や、カモミールなどのハーブのニュアンスと、香ばしくビターな風味が長く続きますが、あくまでも軽やかで春〜夏にかけて大活躍しそうな味わいです。
2日目以降は丸みのある酸はそのままに、果実味が落ち着き全体の骨格やストラクチャーがハッキリと感じ取れるようになってきます。
1日目はプリムールのような溌剌とした果実メインの味わい、2日目以降は表情の出てきたじっくりと向き合うワインとして更なる楽しみを感じて頂けます。
ロワール河の下流、ナントの街の周辺にはミュスカデの生産地域が広がります。この地で、底なしの情熱でワイン造りにあたるのがマルク ペノその人です。美味しいワイン造りこそが自分の夢と語るペノ氏は、時間も手間も惜しむことなく、全てをワイン造りに費やしています。
採算度外視でワイン造りにあたるという、そのあまりの情熱のためか、マルク ペノ氏は2007年12月に大変困難な状況に直面します。財務上の理由からドメーヌの運営継続が困難になったのです。全てのワインが出荷停止となり、ワイン造りを続けられるかも定かでない状況にありながら、ペノ氏はあくまで畑に出続けました。曇らない笑顔のまま毎日畑に出ては、収穫できるかもわからない、ワイン造りをできるかもわからない、そんなブドウの世話を続けたのです。
日本にもファンの多いマルク ペノのワインをこのまま失ってしまうのは、あまりにも残念でならないと考えた当社と現地フランスのパートナー、エノコネクション社は、ペノ氏の所有するワイナリー「ドメーヌ ド ラ セネシャリエール」の経営を引き継ぐことを決め、2008年8月には全ての登録・認可を終了し、正式に再スタートを切ることとなりました。
懸案だった問題も解決し、マルク ペノ氏は、よりいっそうの情熱をもってブドウの栽培やワイン造りにあたっています。